1.当園の目的
児童憲章の冒頭には「児童は人として尊ばれ、社会の一員として重んぜられ、よい環境の中で育てられる」と唄ってあります。
当園は、児童福祉法第41条に規定される児童養護施設であり、保護者のない児童、虐待されている児童、その他の環境上養護を要する児童を入所させて、これを養育し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設です。
2.当園の理念
光(ひか)り輝(かがや)き 徳(とく)を重(かさ)ねる

「光り輝き」には、鳥取県出身で近江学園(知的障害のある子どもの教育・医療を行う入所施設)を創設するなど、「社会福祉の父」と呼ばれた糸賀一雄先生の言葉「この子らを世の光に」のごとく、一人ひとりは生まれながらにいつでも光り輝くかけがえのない存在であろうとする能動的な意識が込められています。
「徳を重ねる」には、光徳という名前の由来と考えられている諸葛亮の思想のごとく、善い行いを積み重ねていくことを通して、自分に自信や誇りを持ち、まわりの人とのかかわりやつながりを広げたり深めたりしながら、自他のよさや違いに気付き、互いに認め励まし合うことで、幸せに生きようとする能動的な意識が込められています。
3.当園の基本方針
基本方針のベースにはいずれも、児童福祉事業の先駆者たちによる伝統的な理念である「共生共育」(ともに生き、ともに育ち合う)の考え方が貫かれています。
1.児童の健康安全の管理に留意し、可能な限り家庭的養育を行うように努めます。(安心・安全)
「三能主義」(よく食べ,よく働き,よく眠る)
2.児童と職員の信頼関係を重視し、共に生きる尊さ、共に生きる喜びを体得することに努めます。(信頼・感謝)
「withの精神」(ともにある)
3.心身の発達段階に応じた生活体験を通して、情緒の安定と自立心を養うことに努めます。(自主・自立)
「情性の教育」(規律教育ではなく,子どものあるがままを受け止め,心を育てる教育)
4.集団の中の個を自覚し、社会の健全な一員となるため、自ら努力する児童の育成に努めます。(社会性)
「蓬生麻中不扶自直」(単独では曲がりくねる蓬も、まっすぐ伸びる麻の中に生えると、寄りかかることなく自分で矯正していくことから、良い環境があれば、特別なことをしなくても子どもはすくすく育つ)
4.当園の歴史

平成21年4月、園舎全面移転により新園舎が完成し、現施設での運営となりました。
現在は6~8名定員の計4ホームで生活支援をしています各ホームともオール電化機器の導入を行っており、リビングダイニングは対面キッチン構造のゆとりを持った広さです。その中で、職員と児童が家庭的な雰囲気の中で生活しています。
小学校中~高学年以上は基本的には個室です。また、敷地内には宿泊可能な親子支援棟も併設し、家庭支援にも力を入れています。
各ホームとも、子どもの権利擁護を基本とした社会的養護、生活支援、自立に向けた取り組みを行っています。